2024/08/02
海外のインターナショナルスクール・現地校に通って英語で勉強していると、今度は、日本語を使う機会が貴重になります。たとえば、スポーツなどの課外活動で日本語を使うのも良いでしょう。そこで、バンコクにあるサッカースクール、セレッソ大阪バンコク校の朴代表コーチに話を聞いてみました。
Jリーグのセレッソ大阪が、バンコクでスクールを運営!
OWL:セレッソ大阪バンコク校は、Jリーグのセレッソ大阪が運営されているのでしょうか?
朴:はい、セレッソ大阪バンコク校は、2018年1月から、Jリーグのセレッソ大阪が運営しており、セレッソ大阪からコーチが派遣されています。私は、その4代目です。
OWL:Jリーグチームが海外にサッカースクールを持つのは、珍しいのではないでしょうか?
朴:本校のほかには、アルビレックス新潟シンガポールと川崎フロンターレベトナムがありますが、多くはないと思います。
OWL:セレッソ大阪バンコク校の強みはどこでしょうか?
朴:日本と同じ指導を提供できる部分です。また、セレッソ大阪トップチームとの交流会、セレッソ大阪所属の香川真司選手によるフットボールクリニックなども実施しています。
(香川真司選手によるフットボールクリニック)
セレッソ大阪バンコク校の目指すもの!
OWL:セレッソ大阪バンコク校には、何人くらいのお子さんが所属していますか?
朴:4歳(幼稚園年中)から15歳(中学3年)まで、255人が所属しています。週2回来ている子を2人というように延べ人数で考えると週340人です。
OWL:所属しているお子さんは、みな日本人でしょうか?
朴:255人のうち、日本人が約230人、日本人以外が約25人です。
OWL:日本語の話せる外国人限定でしょうか?
朴:外国人の子たちは、みな日本語は出来ません。セレッソ大阪バンコク校は、日本語以外に、英語、韓国語、中国語で教えられるので、日本語を話せない子も歓迎です。
OWL:日本のサッカースクールとなると、どうしても日本語限定になりやすいでしょうから、外国語にも対応しているというのは、凄いですね。日本人のお子さん達は、日本人学校とインターナショナルスクール、どちらのお子さんが多いのでしょうか?
朴:だいたい8割以上が日本人学校で、インターナショナルスクールに通っている子は2割弱です。
よく整備された人工芝のピッチで練習!
OWL:いま、スクンビットSoi71の練習場でインタビューさせて頂いていますが、人工芝ピッチで屋根も付いて、とても良い練習環境ですね。
朴:日本ではまだ砂ぼこりの立つピッチで練習しているチームも少なくないでしょう。でも、バンコクには土のピッチはありません。そもそも、日本以外で土のピッチを見たことがありません。また、南国で急に雨が降ることも多いですから、屋根も重要です。屋根は雨を避けるだけでなく、紫外線を避けるためにも有効です。
OWL:ウェブサイトを見ると、練習場はここだけでなく、他にもありますね。
朴:スクンビットSoi31のオーストラリアンインターナショナルスクールも練習場として借りています。そこも、人工芝ピッチの屋根付きピッチで、快適に練習できる環境です。
(よく整備されたピッチで練習する子供たち)
セレッソカップで、タイの少年サッカーチームと対戦!
OWL:タイのサッカーの実情はどうなのでしょうか?
朴:サッカーはタイ国内で人気のスポーツです。タイ代表は、まだW杯本戦に出たことがありませんが、急速にレベルが上がってきています。日本は、Jリーグができてから30年で急速に強くなっていますから、タイを含めたアジア諸国は日本のサッカーに学ぼうという機運が強いです。
OWL:セレッソ大阪バンコク校の子供たちは、どのような大会に出場していますか?朴:セレッソカップという大会を年2回(8月、2月)に開催して、U14、U12、U10向けの大会を実施しています。セレッソ大阪バンコク校は各年代に1チームずつ出し、タイのチームを各年代9チーム招き、各年代10チームずつで対戦しています。
(セレッソカップでの記念撮影)
サッカーを通じて、バンコクで国際人を育てたい!
OWL:朴コーチの、子供たちへの思いを聞かせてください。
朴:海外でサッカーをやっているからこそ、サッカーを通じて、国際感覚を養っていって欲しいです。私は、日本国籍ではありませんが、日本生まれ日本育ちの日本人として、日本が内向きになって欲しくないと思っています。せっかく、バンコクという国際都市に住んでいるのですから、このチームの子供たちには国際経験を積む機会を、どんどん提供していこうと思います。
(朴コーチとセレッソ大阪バンコク校の選手たち)
インタビューを終えて
海外でインターナショナルスクールに通うお子さんのなかには、完全に日本語の世界から離れるお子さんもいらっしゃいますが、日本語の世界と接点を持ち続けるお子さんもいらっしゃいます。スポーツを通じて日本語と接点を持ち続けることは、お子様の教育にとってとてもよい経験になると思いました。
2024年7月15日インタビュー
(写真は、セレッソ大阪バンコク校からご提供いただいたものです。)