2016/04/05
香港の超富裕層に関する記事の中で、「弊社のある香港では、フェラーリや高級電気自動車テスラを一日に何台も見る日々です。」と書きました。
東京で走る車を見るときと香港で走る車を見るとき、一番違うのは、テスラを見かける頻度だと思います。そこで、高級電気自動車テスラに関する香港の事情を書いてみましょう。
テスラモーターズは、2003年に米国で設立され、これまでに、ロードスター(Roadster)とModel Sを発売してきました。2008年に販売開始されたRoadsterは、ロータス社の開発した車体に電気モーターを搭載した実験的車種でしたので、2012年に販売開始モデルSが自社開発による最初の量産型車種です。
Tesla Model Sの日本での2015年登録台数の統計を見つけることはできませんでしたが、電気自動車に関するwebsite EV Salesによると、日本での2015年の販売台数は、推計614台です。
日本全体の販売台数で614台ですから、普通に町を歩いていて見かけることは極めて稀という台数ですね。
香港を代表する英字新聞South China Morning Post紙の記事によると、2015年の香港での販売台数は、2,221台です。
香港では、普通に家とオフィスの往復をするだけでも、一日に数台はTeslaを見かけ、日本よりずっと多いだろうな、と思っていましたが、数字で裏付けられた格好です。
電気自動車の最大の弱点は、バッテリーの容量の関係で航続距離が短いことで、Tesla Model Sの航続距離は400Km以上とされ、東京から大阪の直線距離に相当する距離です。これでも十分とも思えますが、途中でバッテリーが切れるという恐怖は否定しきれません。
ところが、香港は中心地から離れた新界地区(New Territory)まで含めても東京23区の面積の2倍しかありません。香港はそもそも狭いので航続距離の短さが問題になりにくいのです。
香港では自動車を購入する時点でかなり高額の税金がかかります。しかし、電気自動車はこの税金が免除されているのです。
下記のグラフはQuartzの記事に掲載されたデータをもとに作成したものです(単位は香港ドル)。
税金を考えなければTesla Model S 70Dよりも安いはずのMercedes E 200 Premium Editionと比べても、税金を考慮するとTesla Model S 70Dの方が、30%以上も安くなるのです。
で、本記事のタイトルは「In Hong Kong’s luxury car market, a Tesla is cheap(香港の高級車マーケットでは、テスラは安い)」となっています。
やはり最終的には、高級車を購入する富裕層が多いということに尽きると思います。
別記事に既に挙げていますが、資産約30億円以上の超富裕層の人数で比べると、香港は東京の倍近い。これが大きいですね。
3,000万米ドル(約34億2,000万円)以上の資産を持つ超富裕層。香港・東京は、超富裕層人口の世界都市別ランキングで何位?