2017/07/06
香港は、ビクトリアハーバーの両岸に立つInternational Commerce Centre(ICC、484m)・International Finance Centre(IFC、416m)を筆頭に高層オフィスビルが本当に多いですし、50階建を超える高層マンションも林立しています。
これらを見ると、日本人なら、「香港には、地震がないの?」という疑問が当然わいてきます。 OWL Investments編集部で調べてみました。
人間の身体に揺れを感じる地震を有感地震といいますが、この有感地震の回数で、日本と香港を比較してみましょう。
日本の気象庁の震度の基準でいうと、震度1以上を有感地震と言ってよいでしょう。
日本全国で、昨年(2016年)1年の間に、何回、震度1以上の地震が起こったと思います? 気象庁震度データベースのデータによると、6587回です。
ちなみに、気象庁の地震・火山月報(防災編)2016年12月で、1926年以降の90年分のデータを見てみると、年間50,000回以上も地震があった年(1966年)があるんですね。
少し、日本の地震の多さを誇張しすぎたかも知れません。 香港と日本の地震の回数を比較しようというのに、日本全体での地震の回数と、東京23区の二倍の面積しかない香港の地震回数とを比較するのは、比較方法としてまずいですね。
東京都で観測された震度1以上の地震の回数を出してみましょう。2016年のデータでは、132回です(気象庁震度データベースのデータ)。
東京都だけ見ても、3日に1度は、震度1以上の地震が起きている、結構頻繁なんですね。
Hong Kong Observatory(香港天文台)が観測を始めた1905年以降、香港での有感地震は179回、短周期地震計ネットワークが稼働した1979年以降では香港の有感地震は70回です。ですから、ほぼ1年に2回という頻度です。 しかも、観測を始めた1905年以降、地震による人的被害(死亡、怪我)の報告はゼロです。
近年で最大の地震は、台湾海峡の南が震源地だった1994年の地震です。 香港天文台は、日本の気象庁の基準と異なるModified Mercalli Scale(改正メルカリ震度階級)という基準を使用しているのですが、この基準で、V(多くの人が揺れを感じる。
眠っている人の多くが目を覚ます。食器棚から食器が滑り落ちる。)からVI(ほぼすべての人が揺れを感じる。
多くの人が不安を感じ、まっすぐに歩くことができない。本棚から本が滑り落ちる。)でした。
このレベルの、ケガ人ゼロの20年以上前の地震が、近年最大の地震としてウェブサイトに記録されているというくらい、香港は地震がほとんど無い場所なんですね。
香港には、低税率、相続税・贈与税ゼロ、整った金融、治安の良さ、バイリンガル教育などの強みもありますが、地震が無いというのも見逃せないメリットですね。
香港への移住をお考えの方、御相談ください。
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