2015/07/04
「香港証券取引所には中国企業は何社上場しているのか」と聞かれることがある。
私は、「『中国企業』の定義が「中国法人」であれば2013年末では158社しかありません。ただし、おそらく広い意味での中国企業はもっとあります。」と答えることにしている。
日本の株式市場しか見たことがない人から見ると、香港に上場している企業の国籍を見ると、日本人の想像を絶する状況になっている。
2013年末の国籍別の香港証券取引所の上場企業数
実は香港市場に上場する会社の国籍では香港の割合は少なく、最近ではケイマンの割合が急増している。実際に2013年の新規上場会社の約8割がケイマンの会社であった。
このグラフを見て、「香港には多くの中国企業が上場していないのか?」と疑問に思う人も多いだろう。
中国人の企業家の多くは、ケイマンや香港などに会社を設立し、子会社を中国に設立して、実際の事業運営は中国の子会社が展開している、というケースが多い。こういう「中国企業」が存在することは日本ではあまり知られていない。
ではなぜこんなわざわざ複雑なストラクチャーで上場をしているのだろうか?続編で解説していきたい。
香港法人(香港会社)設立の時点では、香港証券取引所への上場や香港・中華系の財閥との資本提携などを考えていなくても、2,3年で香港の事業が軌道に乗り、上場や資本提携を考えるケースも多いです。
しかし、会社の規模が大きくなってから組織再編をすると税金の問題が生じてきますので、香港法人(香港会社)設立の段階から、将来の上場・資本提携を意識して香港法人(香港会社)設立をすることをお勧めします。
将来の上場・資本提携を意識した香港法人(香港会社)設立を行いたい方、OWL Investmentsにご相談ください。
問い合わせ用メールアドレス:info@owl-investments.com