2016/08/16
子供を香港の学校に通わせようとする場合、どの学校に通わせるべきでしょうか。在香港日本人の間では、日本人学校 orインターナショナルスクール?という分類が多いと思います。
では、香港人や在香港欧米人は、香港の学校をどう分類しているのでしょう?小学校を主に念頭に分類してみます。
日本人が日本の学校を分類する場合、公立校と私立校でしょう。香港でもこの分類は有効ですが、それほど単純ではありません。
公立校に相当するのが、「Government school」と「Aided school」です。
一方の私立校は色々なタイプがありますが、「Private school」、「International school」、「Private independent school」、「English Schools Foundation School (ESF)」とあります。
もう一つ、公立校と私立校の中間的存在として、「Direct Subsidy School (DSS)」があります。
公立校(Government schoolとAided school)は、無償で教育を提供していますし、政府(Education Bureau)の方針に沿っています。
こう言ってしまうと、日本の公立校のように画一的内容に聞こえるかも知れませんが、そうではありません。
Government schoolは香港政府が設立した学校で日本人が想像する通りの公立校ですが、大半の公立校はAided schoolで、日本人の想像する公立校のイメージから相当に離れています。
例えば、日本では政教分離原則の関係で、宗教系の公立学校などありえませんが、香港のAided schoolには、キリスト教系の学校やイスラム教系の学校もあります。(その宗教の生徒しか受け入れないということはありません。)
また、教育の言語も様々で、広東語で教える学校もあれば、英語で教える学校もあります。基本的に英語で授業を行いつつ北京語の授業も毎日あるような公立校は、日本人や欧米人の生徒も結構いますね。
上の写真は、イスラム系のAided schoolであるIslamic Dharwood Pau Memorial Primary School。
上のグラフに書いたPrivate schoolは、日本にある普通の私立校を思い浮かべてもらえれば良いと思います。英語と広東語で授業を行う学校が多いです。
International schoolは、いわゆるインターナショナルスクールです。ローカルの香港人の生徒もいますが、外国人の生徒が大半です。教育内容は、学校ごとに大きく異なるので、一概には言いにくいです。(インターナショナルスクールについては、おって記事を書いていきたいです。)
Private Independent Schools (PIS)は、1999年に創設された制度で、政府から土地建物の貸与を受ける代わりに香港永住権を持つ生徒を70%以上入れなくてはならないことになっています。
ESFは、香港で22のインターナショナルスクールを運営する財団です。そういう意味ではインターナショナルスクールの一つなのですが、元々、1967年に英国統治下の香港政府が設立した、英語での教育を提供する学校でした。その関係で、香港政府から資金援助を受けてきたのですが、今後減額され2028年から2029年の年度には補助金がゼロになる予定です。ちなみに、複雑なことにESFの学校のうち2校は、上記のPrivate Independent Schools (PIS)に該当します。
上の写真は、ESF Kennedy School。
香港の学校を、公立 or 私立という観点から分類してみましたが、日本人生徒が入学する選択肢は、ざっくり言って以下になるでしょう。
日本語教育をメインに英語の勉強も入れたい、将来は日本の大学に入学する可能性が高いというのであれば、日本人学校でしょう。(日本人小学生の70%くらい)
せっかくの香港居住ですし子供には英語教育を受けさせたい、できれば英米圏の大学に行かせたいというのであれば、インターナショナルバカロレア(IB)対応のインターナショナルスクールでしょう。(日本人小学生の25%くらい)
せっかくの香港居住ですし子供には英語教育を受けさせたい、でも、インターナショナルスクールは勉強がゆるそうなので、もう少し勉強に力を入れている学校を選びたいというのであれば、英語メインのAided schoolあたりでしょう。(日本人小学生の5%未満)
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