コラム
Column

海外で学習する児童・生徒の強みは?どうサポートする?進学塾Toprunで聞く

2023/04/07

海外移住する富裕層の方が増えています。 
節税も勿論ですが、お子様のバイリンガル教育も、海外移住の重要な目的です。 

ただ、海外移住して現地の学校(インターナショナルスクール)に入って順応していけるのか、海外にいる間も日本語での学習をできるのか、日本帰国後に日本の進学は大丈夫かなど、心配される方も少なくありません。 

そこで、海外在留者子弟や帰国生入試の指導もしている小中高生向け進学塾Toprunの国藤先生と高津先生にお話をうかがいました。 

(高津先生(左)と国藤先生(右))

Toprunは、海外転出した子や帰国してきた子のケアもしている進学塾 

OWL :最初に、Toprunがどういう指導をしているかについて教えていただけますでしょうか?

国藤先生 :Toprunは東京都杉並区にある小学生・中学生・高校生向けの進学塾です。 
対面授業が基本ですが、コロナ禍の影響でオンラインでの授業もやるようになりました。 

Toprun
で勉強をしていた子が海外のインターナショナルスクールに転入した後もオンラインで勉強を見るサポートもしていますし、海外から帰国してきた生徒が帰国生入試を受けるサポートもしています。 

また、私は、塾で教えながら私立中高一貫校で広報をしていたのですが、その学校で帰国生入試を導入する準備をしていたこともあります。 

帰国生入試は何のために導入された?ハンディキャップのある帰国生を救うため? 

OWL :それは貴重な経歴ですね。ぜひ、帰国生入試について伺いたいと思います。 
私は親の立場で帰国生入試を経験しましたが、帰国生入試は一般入試に比べると少しハードルが低い印象があります。帰国生は学力面でハンディキャップがあるという理由で、帰国生入試を導入するようになったのでしょうか? 

国藤先生 :まず、海外で勉強している子達は、ご両親がご自身も勉強されてきた勉強熱心な方が多い影響だと思いますが、地力が高い子が多いと思います。 
では、なぜ、一般入試の他に帰国生入試を実施しているのか?という疑問は持たれると思います。 

元々は、地力はあるにもかかわらず海外にいて日本式の教育を受けられていない子の
ハンディキャップを是正する手段として帰国子女入試があったのだと思います。少なくとも30年くらい前の帰国生入試はそういう趣旨でした。
 
たしかに、1990年ころだと、海外の現地校で勉強して土曜日に補習校で勉強するというようなパターンが多く、日本語での学習の面では大きなハンディキャップがあったと思います。

しかし、2000年代に入ってからは、日本人駐在員の多い大都市には塾が増えてきましたし、2010年代に入ってからは、インターネットを通じてオンライン学習もできるようになってきたので、ハンディキャップという面はほぼ無くなったと思います。 
むしろ、今では、帰国生入試を実施している学校は、地頭がよくて英語のできる子を早めに囲い込んでおこうという趣旨ではないかと思います。 
そのため、海外での学びを止めないように、英語で授業を行うなどの帰国クラスも設置する学校も増えてきました。 

海外に住んで外国人と共に学ぶ中で得られるものは何か? 

OWL :いずれ日本に戻って進学しようとする場合、海外で学ぶことのメリット・デメリットは何でしょうか? 

国藤先生 :メリットの第一は、英語力が伸びることですよね。これは、どの国のどういう学校(現地校、インターナショナルスクール)でどれくらいの期間学んだかによって、違ってくるでしょうけれども。 
あと、すごく卑近なメリットにはなりますが、先ほど言った帰国生入試を受けることができるというのもあるでしょう。帰国生入試と一般入試をどちらも受けられる訳ですからチャンスが広がりますよね。 

一方、デメリットとしては、日本語での学習が少しおろそかになってしまうことでしょう。でも、先ほど言いましたように、現地の日本語での学習塾やオンライン学習で十分に補えると思っています。 

ここまでは、受験という非常に狭い視野で話してきましたが、もっと重要なメリットがあると思っています。それは、日本の中にいると自明にみえることを、日本の外に出ることで相対化できることだと思います。 
この、「日本人のアイデンティティを保ちつつ日本を外から客観的にみることができる」力を、海外に行って身に付けて欲しいですね。 

OWL :海外に行くことで具体的に変わったなという生徒はいましたか? 

高津先生 :中学生にってから海外でインターナショナルスクールに入った子が今いるのですが、非常に良い例だと思います。 
Toprunでその子の中学受験の指導をしていて、ある中高一貫校に合格しました。でも、その直後にシンガポールに引っ越して、インターナショナルスクールに入ったんですね。 

その中高一貫校は、海外に何年か住んでいても帰国した時には復帰できるという制度があるので、いずれは戻るという前提でシンガポールのインターナショナルスクールに入りました。 
それからも、日本語での学習を週一回オンラインで見ています。 
彼は、日本にいた頃は少し引っ込み思案で自己主張ができなかったのですが、シンガポールのインターナショナルスクールに入り2年経って、かなり自己主張が強くなったというか、たくましくなりましたね。 

帰国生入試の難しい面、帰国生入試を受けるメリットは何か? 

OWL :帰国生入試を実際に指導しているなかで、帰国生入試は難しいなと感じる点、帰国生入試を受けることが有利だなと感じる点はありますか? 

高津先生 :今年帰国生入試を受験した子で、模擬試験では、聖光学院の一般入試であってもA評価(合格可能性80%)だったにもかかわらず、不合格になってしまった子がいました。 
そもそも定員が少ないからでしょうか、ちょっとしたことで番狂わせは起こりやすいかも知れません。帰国生入試の怖い面ですね。 

逆に、帰国生入試は1月に行われ、仮にダメでも次の帰国生入試や一般入試でリベンジを果たすこともできます。そういう意味では、帰国生入試を受ける子はチャンスを多くもらえるという点で有利ですよね。 

OWL :今日は、いろいろ貴重な話をありがとうございました。 

Toprunでは、海外のインターナショナルスクールに通う生徒に向けてオンラインでの学習指導、帰国後の帰国生入試に向けた指導をする経験が豊富ですので、ぜひ、ご相談してみてください。 

Toprunの概要 

杉並区阿佐ヶ谷の進学塾。中学受験・高校受験・大学受験をカバーしている。 
帰国生入試、海外で学習している児童・生徒のリモートでの指導など、一般の進学塾ではあまり扱わない状況にもきめ細やかに対応している 
https://after-school-asagaya.jimdofree.com/

両先生の経歴等  

国藤久司 株式会社アフタースクール 代表取締役

学生時代から大手進学塾で指導。 
2011年に起業し、受験指導・子供の指導だけに留まらず、「学び」についての総合的な教育機関として従事する。 
コーチングを主体とした、教員研修や企業研修なども請け負い、教育の総合コンサルを行う。


高津彰彦 株式会社アフタースクール 進学塾トップラン教室責任者​ 

早稲田大学第一文学部卒業、同大学院文学研究科修士課程中退、同大学院教育学研究科修士課程修了、教育学修士 
大学生時代から大手予備校講師・通信添削教材の作成など教育業界に携わる。大手進学塾に入社後、個別指導部門の教室責任者、職員採用・研修、他塾との業務提携、私立・公立学校への出張講座、私立・公立学校の教職員研修を担当するなど多岐にわたる活動を行う。  

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