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約6万円でお手伝いさんを雇える香港、お手伝いさんを家庭でどう使うのが良い?日本人エージェントにインタビュー!

2018/06/04

香港に住む香港人・欧米人の間では、特にお金持ちというレベルでない一般家庭でも、お手伝いさん(メイドさん)を雇っていることが多いです。 でも、日本人はメイドさんを雇うという経験のない人が多いので、香港に来ても、メイドさんをどう雇ったら良いのか、悩んでしまうでしょう。

メイドさんを雇う場合、エージェントに頼んで探してもらうのが一般的です。おそらく香港唯一の日本人エージェントであるHKO ARIGATO LIMITEDの昆久子さんに話を聞いてみました。

フィリピン人のメイドさんを、1か月あたり4,410香港ドル(約6万円)で雇える!

OWL:香港には、フィリピン人とインドネシア人のメイドさんが多いと思います。貴社が扱っていらっしゃるのは、どこ出身のメイドさんですか?

昆:弊社は、香港のローカルのエージェント会社と共同で運営していますが、フィリピン人のメイドさんを紹介しています。

OWL:メイドさんの1か月あたりの給料はいくらですか?

昆:メイドさんの給料は、その出身国の政府が香港政府と協議して決めるので、出身国によって異なるのですが、フィリピン人のメイドさんの場合、1か月あたり4,410香港ドル(約6万円)です。

OWL:日本人の感覚からすると、フルタイムのメイドさんを約6万円で雇えるというのは、物凄く安いですね。この給料以外でメイドさんに支払うお金はないですか?

昆:5年間以上雇用したメイドさんを解雇するときには退職金が必要ですね。

その関係で、5年が経つ前にメイドさんを解雇してしまうということは結構あります。ですから、解雇されたメイドさんだからと言って、ダメなメイドさんだとは言い切れません。

メイドさんをどうやって決める?

OWL:メイドさんを雇う場合、どういう流れでメイドさんを決めるのですか?

昆:メイドさんを雇う場合、メイドさん候補の履歴書をその中から何人かを選んで面接して、採用する人を決めます。

OWL:エージェントから見て、メイドさんの決め方は、日本人顧客と香港人とで、違いますか?

昆:一般的にいって、香港人は、候補者と面接して気に入ったら、その候補者とすぐに契約します。一方、日本人は、良さそうな候補者を見つけると、「今度、主人とも会ってくれますか?」とか、御主人との面接の後も、「もう一度、確認のために面接したい。」とか、希望される方が多いですね。そんな二度三度の面接だけで10日間とか経ってしまい、その間に、その候補者は別の雇い主との契約にサインしてしまう、ということが少なくありません。

OWL:それは、どこに原因があるのでしょう?日本人が遅すぎるのでしょうか、フィリピン人がせっかちなのでしょうか?

昆:契約満了で新しい雇用主を探そうとしているメイドさんの場合、契約満了から2週間たったら、フィリピンに帰国しなくてはいけません。ですから、契約満了前から就職活動をしているのですが、その就職活動は、日曜日を使って行うか、休日をもらって行っている訳で、メイドさんたちも必死なのです。

OWL:なるほど、そうであれば、フィリピン人のメイドさんたちが急いで契約しようとするのも仕方ないですね。でも、日本人としては納得する人でなければ、契約したくない。どうしたら良いでしょうか?

昆:少ない回数の面接で契約締結まで行けるよう、お客様の日本人家庭のご希望を予めよく聞いて、ご希望に合いそうな候補者を引き合わせるよう、心がけています。

日本人がメイドさんに求めるものは?

OWL:日本人のお客様は、どういった家庭が多いのでしょうか?

昆:弊社の場合、日本人同士の夫婦の家庭と、日本人女性・外国人男性の夫婦の家庭が、だいたい半々ですね。私の見る限り、日本人女性と結婚している外国人は、香港人・欧米人など様々です。

OWL:日本人がメイドさんに特に求めるものは、何でしょうか?

昆:料理の上手な人、きれい好きな人というのは、日本人のお客様に限らず、一般的な要望ですよね。あと、お子さんのいる家庭の場合、子供の世話をきちんとできる人を希望されることが多いですが、これも日本人家庭に限りませんね。

昆:日本人のお客様は、外国人(香港人・欧米人)のお客様に比べ、メイドさんに英語力を求める傾向があるように思います。子供達の教育上、きちんとした英語を話してもらいたい、と考えるお客様が多いようです。

家に入れる・お金を預けるメイドさん、どのように管理すべき?

OWL:日本人でメイドさんを雇った経験のある人は多くないと思いますが、どういった点に気を付けるべきでしょうか?

昆:やはり、他人を自宅に入れる訳ですから、貴重品管理が重要ですね。貴重品はカギのかかる場所にしまうなど、した方がよいでしょう。

OWL:鍵のかかる場所にしまう以外にも、防犯上の対策はありますか?

昆:防犯カメラを取り付ける家庭もあります。子供(とくにまだ話せない赤ちゃん)のいる家庭の場合、カメラによるチェックを行うことがありますね。

OWL:日々の買い物をメイドさんにお願いしたりする場合、お金をごまかされたりしないか、という点も気になりますね。

昆:これは、できる限り毎日、買い物のレシートと預けているお金をチェックするしかないですね。チェックしているということをメイドさんに見せておけば、メイドさんもお金をごまかそうとしなくなります。

雇い主にかわってフィリピン人のメイドさんを厳しく管理できるエージェント、これは、彼女たちと心を通わせるコミュニケーションがあってこそ!

OWL:買い物の方法、お金の管理など、メイドさんを使い慣れない日本人では、指示しにくいような気もしますが。

昆:そうですね。香港人や欧米人は、いわば「上から目線」で使用人を使いこなすのに躊躇しない人が多いのですが、日本人の場合、英語が堪能であっても、「上から目線」で命令するのがやりにくい、という人はいるかも知れませんね。弊社に御依頼いただければ、買い物の際のお金の管理など、お客様にかわって指示することもできます。雇用開始後のサポートですので、別料金にはなりますが、メイドさんを雇い始めの最初のときだけでも、きちんと指示しておくことで、後々のトラブルを避けやすくなります。

OWL:それでもトラブルがあったら?

昆:そうですね、お金の管理・掃除のやり方・衛生面など感覚的なズレは、なかなかゼロにはなりません。例えば、日本人は土足のエリアと靴を脱ぐエリアを明確に分けますが、日本人以外はそこまで明確に分けないので、日本人からするとメイドさんの行動にぎょっとすることもあるでしょう。そうした感覚的なズレがありましたら、弊社がお客様にかわってメイドさんに伝えることもできますよ。

OWL:昆さんは、フィリピン人のメイドさんに対して非常に厳しく対応してくれそうで、頼もしいですね。

昆:たしかに、厳しく対応すべきときには厳しく対応しています。でも、フィリピン人のメイドさん達と心を通わせることも重要だと思います。香港に住むフィリピン人達は、自分たちでファッションショーをやって楽しんだりすることがあります。そうしたイベントで、審査員として呼んでもらったり、様々な交流をしています。

OWL:それだけ、フィリピン人のメイドさん達から信頼されているからこそ、厳しく対応もできるのですね。今日は、有難うございました。

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