2015/11/26
香港の中心部で自転車を見かけることは非常に稀です。車道も歩道も狭いし自動車がたくさん走っていて自転車に乗るのは危ないし、バスやトラム(路面電車)など他の交通機関も発達しているからでしょう。
だから、香港で子育てをしていると、子供が自転車に乗る機会を作ることが非常に難しいんですね。でも、自転車に乗って行動範囲が広がった時の喜びを子供にも教えたい。
という訳で、香港の郊外にあるサイクリングコースまで行きました。
香港の新界(New Territory)エリアの大圍(Tai Wai)から大埔(Tai Po)を経て大美督(Tai Mei Tuk)にかけて、片道20㎞強のサイクリングコースがあり、レンタサイクル屋も充実しているのです。
今回は、沙田(Sha Tin)から大埔(Tai Po)を経て大美督(Tai Mei Tuk)まで、約19㎞の道のりを往復してみました。
沙田駅までは、東鉄線の始発駅ホンハムから約15分。駅を出て沙田公園に向かい、川沿いの自転車コースを見ると、、、ありました、レンタサイクル屋です。
大埔(Tai Po)には数軒、大美督(Tai Mei Tuk)には数えきれないほどのレンタサイクル屋がありますが、沙田は2軒だけのようです。
1台1時間25香港ドルですが、どうみても2時間以上乗りますので、1日借りることにしました(80香港ドル)。
子供の自転車を借りようとすると、「4 wheelsか2 wheelsか?」と聞かれます。4 wheelsというのは、補助輪(Training wheels)付の自転車のことですので、慌てずに答えましょう。
冒頭で、香港は自転車に乗っている人が非常に少ないと書きましたが、その影響でしょうか。小学校高学年くらいの子供たちでも補助輪付自転車に乗っている人が少なくないですし、補助輪付自転車に乗っている大人も時々見かけます。
沙田からしばらくは、途中でボートの練習風景などを見ながら川沿いを走ります。途中から馬糞の臭いがしてくると競馬場。
一度川沿いから離れて再び川沿いに戻ってくると、もはや「川」ではなく「海」になっています。Science parkの建物の脇を走っていきますが、Science parkの中のレストランは週末もやっているので、この辺りでランチを食べるのも良さそうですね。
沙田から大埔までは、ところどころに売店があって、飲み物やアイスクリームなど売っているので、疲れたら休憩してもいいですね。大埔海浜公園と川を挟んで反対側にある元洲仔公園の入口は、今日のコースの中間地点を少し超えたあたり。元洲仔公園の入口にある売店で、凍らせたパイナップルの輪切り(5香港ドル)を買って休憩です。
大埔海浜公園の中にも、レンタサイクル屋はあるので、ここで自転車を借りてもいいと思います。ただ、大埔海浜公園はMTRの駅から約2kmほど歩きます。駅からはタクシーを捕まえやすいのですが、大埔海浜公園ではタクシーを捕まえにくいので要注意。
沙田から大埔まではMTR沿いで、郊外とはいえ都会なのですが、大埔から大美督に向かう道に入ると雰囲気は一気に田舎染みてきます。香港で家というと高層マンションしかないのですが、この辺りまで来ると1戸建ての家もちらほら建っているし。
大美督は、レンタサイクル屋がずらーっと並び、レストランもずらーっと、中華料理、タイ料理、イタリア料理等々。
自転車を停めて食事をしたいなら、その間に自転車を盗まれてはいけないので、鍵を掛けておきましょう。香港のあちこちにあるホームセンターの日本城で、輪っかの鍵(数字を合わせて開けるもの)が約50香港ドルで売っていますので、買っておくと良いですね。
サイクリングロードは終わったはずなのに、南の方に行く人たちが多いので行ってみると、海と人工湖とを隔てる堤防が続いていて、その上を自転車で走れます。
ここまで来ると、高層ビルばかりで空の見えない香港なのに、とにかく空が広い!凧やドローンを持ってきて飛ばしている人達もいて、広々した場所ならではの遊びを皆楽しんでいます。
大圍:MTR大圍駅A出口を出て道路の反対側に何軒かあります。(別会社ではなく全て一社の経営のようです。)
沙田:MTR沙田駅から徒歩5分。沙田公園の中、川沿いのサイクリングコース沿いにあります。
大埔:MTR大埔墟駅から約2km、タクシーで約8分。大埔海浜公園の中、香港回帰紀念塔の真下にあります。
借りるときは、香港IDを見せるように言われるので、忘れないように。