2016/02/11
どこに住むかを決めるときの考慮ファクターの一つが、その地域の治安ですよね。
東京都は自治体別の犯罪状況などを発表していますが、地域のイメージを頭に思い浮かべながら読むと、楽しく読めます。
このウェブサイトには出ていない(ひょっとして発表されていない?)少年犯罪の自治体別件数のデータを以前見たことがあるのですが、予想以上に、物凄い格差がついていて、驚愕した覚えがあります。
さて、香港の治安はどうなのでしょう?東京と比べて、諸外国と比べて、治安は良いのでしょうか?
まず、香港警察発表の統計に、人口10万人当たりの犯罪発生件数の世界主要都市との比較が載っていますので、その数値を見てみましょう。
犯罪全体で見ると、東京が1814件(2008年)、1387件(2012年)、1222件(2013年)、香港が1128件(2008年)、1061件(2012年)、1014件(2013年)です。
犯罪をどこまでカウントした数値なのか(自動車のスピード違反もカウントしているのか?等)、きちんと示されていませんが、欧米主要都市と比べて犯罪は極めて少ない、東京と比べても少ない、ということが分かります。この統計の中で香港より犯罪が少ないのは、「明るい北朝鮮」ことシンガポールだけですね(笑)
殺人について見ると、人口10万人当たりの犯罪発生件数で、東京が1.4件(2008年)、0.9件(2012年)、0.7件(2013年)、香港が0.6件(2008年)、0.5件(2012年)、0.9件(2013年)です。
殺人事件の多いニューヨークやパリに比べると、東京はずっと殺人事件が少なく安全。香港は年による上下はあるけれども、東京と同じくらい安全と言えます。
強盗(robbery)について見ると、人口10万人当たりの犯罪発生件数で、東京が5.2件(2008年)、4.3件(2012年)、3.5件(2013年)、香港が15.8件(2008年)、8.6件(2012年)、7.0件(2013年)です。
強盗事件は、欧米主要都市とアジア主要都市の件数が段違いですね。一つのグラフに表わそうとすると、香港、シンガポール、東京の棒グラフがほとんど見えないくらいの高さになってしまいました。
侵入窃盗(burglary)について見ると、人口10万人当たりの犯罪発生件数で、東京が89.1件(2008年)、60.2件(2012年)、58.3件(2013年)、香港が68.6件(2008年)、58.9件(2012年)、49.7件(2013年)です。
侵入窃盗事件は、東京よりも香港の方が約2割少ないですね。香港は高層マンションが多いですが、高層マンションでは入口の管理人が建物内に入ってくる人を管理している限り、侵入窃盗はやりにくいでしょうから、この数値が低いのも納得です。
今回、統計を読みながらグラフを作成して気づいたのですが、予想通り、欧米主要都市は犯罪が多く、しかも殺人事件のような凶悪事件が文字通り桁が違うくらい多いですね。
シンガポールは予想通り犯罪が少ない。麻薬所持、誘拐、殺人といった重大犯罪は死刑、町のあちこちに監視カメラがあって犯罪者はすぐに捕まってしまうという、「明るい北朝鮮」とも言われる監視国家なので、納得です。
それ以上に驚いたのは、香港が予想以上に犯罪が少ないということです。香港には監視カメラは少なく、警察の姿を見かけることも稀なのです。それなのに、どうしてこれほど犯罪が少ないのか。
様々な人種が入り乱れ経済活動も盛ん、それでいて、警察も少ないのに治安が良好に保たれているという、非常にユニークな国際都市と言えそうです。
私達は、国際都市香港に住みたい・ビジネスを始めたいという皆様をお手伝いしていきたいと思います。
問い合わせ先(OWL Hong Kong Limited):info@owlhongkong.com
3,000万米ドル(約34億2,000万円)以上の資産を持つ超富裕層。香港・東京は、超富裕層人口の世界都市別ランキングで何位?