コラム
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香港の大気汚染状況は改善されている!?

2015/06/20

中国大陸では大気汚染が深刻化しており、その影響が日本にもPM2.5の問題として現れていることは、日本で報道されている通りです。

では、香港の空気はどうなのでしょうか?

結論から言うと、空気がきれいとまでは言えないが、空気が汚いというほどではないと思います。自分で住む都市を決めることのできる欧米人の中に香港での勤務・居住を選んでいる人の多いのがその証拠でしょう。

香港のスモッグ

香港では、空全体が薄黄色や白色のスモッグに覆われ、視界が遮られてしまうことがあります。香港天文台の基準では、視界距離8km以下をスモッグとして、その発生時間の統計をとっています。

スモッグ推移(1968-2014)スモッグ月別

この2つのグラフから分かるように、2000年代前半極端に悪化した後、改善されてきています。また、スモッグの発生は、1月から3月の冬場に集中していることが分かります。

北風の吹く冬に大気汚染が悪化すること、香港中心部や主要道路周辺だけでなく、自動車通行量の少ない離島でも大気汚染のあることから、中国南部(珠江デルタ)の工業地帯が大気汚染の発生源ではないかと言われています。

香港の大気汚染情報

香港の大気汚染指数が随時示されているウェブサイトがあります。

このウェブサイトでは、香港だけでもいくつかの地点の大気汚染指数が示されているので、居住エリア・勤務エリアに応じて、特定の場所の大気汚染指数を常にチェックすることができます。

ちなみに、このウェブサイトでは香港だけでなく全世界の大気汚染指数が示されているので、日本やそれ以外の国の大気汚染指数とも比べることが可能です。これから香港に引っ越すことを考えている人は、今住んでいる場所との大気汚染状況を比較できると思います。

香港で空気がきれいなエリアはここだ!

上に書いたとおり、香港の大気汚染の発生源は中国南部の工業地帯とみられています。ですから、香港の中心部を離れて周辺エリアに行けば空気がきれいになると言い切れません。実際、香港北部(いわゆる新界)は、香港中心部から離れているにもかかわらず、上記ウェブサイトでチェックしても空気が汚染されていることが多いです。

上記ウェブサイトでは、大気汚染指数が示されている地点が限られているため、数値は示せないのですが、大気汚染は北から風に乗ってくるため、山岳地帯の南側は空気がきれいなことが多いと思います。

具体的には、ランタオ島の愉景湾(Discovery Bay)や香港島南側の浅水湾(Repulse Bay)などが、空気のきれいなエリアでしょう。

067

この写真は、香港島を南北に貫くウィルソントレイル(山歩きのルート)から香港島南側を撮った写真です。

この写真の奥に見えるレパルスベイは、香港の高級住宅エリアの一つ。香港中心部からは離れ、地下鉄(MTR)も通っていないため、日本企業からの駐在者はほとんど住んでいませんが、香港中心部の金鐘(Admiralty)や銅鑼湾(Causeway Bay)まで車で20-30分と意外にも交通の便は良いのです。

緑に囲まれ海を目の前にした高級住宅地が、都市の中心部へのアクセスの良い場所にあるのも、香港の魅力だと思います。

追伸:スギ花粉は飛んでいない!

この記事を書いたとき(昨年夏)は意識もしていなかったのですが。つい先日(3月)、東京に出張で行きました。私はスギ花粉症なので、薬を飲んでいたのですが、薬を飲んだとはいえくしゃみはするし、薬の影響で眠くなるしで、普段のパワーの7割くらいしか出なかった感じです。

スギ花粉が飛んでいない、この一点だけでも、私にとっては香港に住むメリットがあります。

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