2026/03/15
不動産は担保にいれて借り入れをしやすい資産ですが、担保に入れて借り入れをできる資産は不動産に限りません。古くから株式を担保に入れて借り入れをする「株式担保ローン」は利用されてきましたし、近年では「暗号資産担保ローン」も登場してきました。
株式担保ローンが非常に普及している米国で担保ローンビジネスを20年以上提供しているEquities Firstの香港法人の方に、インタビューをさせて頂きました。
Equities Firstは、富裕層向けに担保ローンを20年以上提供してきた
OWL:Equities Firstはいつ設立されましたか?
Equities First:アレクサンダー・クリスティ Jr.が、2002年、自身の資金で設立しました。創業のきっかけは、上場株式以外の資産を持ち合わせていないリンゴ農家の経営立て直しをサポートしたことでした。そのため、創業時から、上場株を持っている人に対して、お持ちの株式を担保にしてローンを提供する、いわゆる「株式担保ローン」を中心ビジネスとしています。
OWL:手持ちの資金で始めたというのは凄いですね。
Equities First :はい、今も外部からの資金は入れていません。外部から集めた資金ではないので、資金提供者の意向に左右されないというのが強みだと思います。そのため、安定的な長期ローンを提供できていると思います。
OWL:Equities Firstは米国の会社とのことですが、本社はどちらでしょうか?
Equities First :米国のインディアナポリスです。米国の金融機関というと、ニューヨークに本社があるイメージですが、インディアナポリスは田舎です。リンゴ農家向けファイナンスをするところから創業していますので。
OWL:アジアの拠点は?
Equities First :アジア太平洋地域の本社は香港にあり、香港法人では金融機関のライセンスを有しています。アジアでは香港のほか、ソウル、北京、上海、シンガポール、バンコクにも拠点があります。ただ、契約は、米国法人とお客様との間で締結していただく形をとっています。
OWL:ライセンス上の制限はありますか?
Equities First :ライセンスの関係で、金融資産100万米ドル(約1.5億円)以上をお持ちの方向けとなっています。いわゆる「富裕層向け」ということになります。

Equities First 香港オフィス
株式担保ローンは、企業オーナーの方にお勧め
OWL:Equities Firstさんが創業時から提供している株式担保ローンですが、これは、どういうものでしょうか?
Equities First :上場株式を担保に入れて頂き、担保掛目(LTV)60%~70%で、つまり、その株式の価値の60%から70%を上限としてローンを提供しています。株価が1億円であれば、6000万円~7000万円までお貸しできる訳です。担保としてお預かりしているのは、米国株に限らず、欧州株、香港株、日本株など、たいていの上場株式を対象としています。
OWL:もし株価が下落したら、株式を手放してもローンを返済しきれない事態になりそうですが。
Equities First :いわゆる「ノンリコース」ですので、株式を手放していただければ、ローン返済義務は無くなります。もちろん、追証を入れてローンを継続することもできます。
OWL:主に、どういった方が利用されているのでしょうか?
Equities First : 会社の創業オーナーさんなどは、上場した後、すぐに株式を売ることはできないことがあります。「ロックアップ」と言われる制限があるためです。でも、せっかく上場した訳ですし、すぐにお金を使いたいというケースもあるでしょう。そうしたとき、この株式担保ローンを使い、自社の株式を担保に入れてお金を借り入れている方も多いですね。
急速に伸びてきたアセットクラスである暗号資産にも対応、暗号資産担保ローンを2016年にスタート
OWL:株式担保ローンだけでなく、暗号資産担保ローンも提供されていますよね。
Equities First :2016年から暗号資産担保ローンを提供しています。「億り人」が登場してビットコインが話題になったのが2017年でしたが、その前年です。いまでは、暗号資産担保ローンを提供する会社は増えてきましたが、2016年に開始した弊社は、かなり早い方だと思います。
OWL:暗号資産担保ローンの条件(金利、担保掛目)は、株式担保ローンとは違いますか?
Equities First:株式担保ローンの場合と同じで、金利は1.5%~3.0%、担保掛目(LTV)は60%~70%です。ただ、マージンコール(追加の担保を入れないとロスカットになる通知)は、株式担保ローンの場合は80%ですが暗号資産の場合は70%です。まだ、値動きは暗号資産の方が激しいのが現実です。もし、マージンコール80%と設定してしまうと、簡単にロスカットになってしまい、融資を安心して受けることができないだろうという配慮に基づきます。また、株式担保ローンの場合は米ドルなどの法定通貨を貸し出しますが、暗号資産担保ローンの場合はステーブルコイン(USDT、USDC)を貸し出しています。
OWL:担保の対象となる暗号資産は?
Equities First :ビットコイン、イーサリアムなど時価総額トップ20の暗号資産のうち、弊社が適当と認めるものです。
暗号資産担保ローンの使い道は?
OWL:暗号資産担保ローンは、どのような目的で利用されているのでしょうか?
Equities First :ビットコインなどの将来に期待して保有している方でも、単純に保有するだけでなく運用したいという方もいらっしゃいます。暗号資産を担保にステーブルコイン(USDT、USDC)を借りて、そのステーブルコインを運用して、利ザヤを得ようとする方が多いようです。
OWL:他の利用目的はありますか?
Equities First :暗号資産の売却益(キャピタルゲイン)に課税する国の居住者・法人が、手持ちの暗号資産を売却して納税するということ無しに、資金を作るために利用されているケースが多いです。
OWL:詳しく説明してください。
Equities First :暗号資産の売却益(キャピタルゲイン)に課税する国の居住者・法人が、手元に暗号資産はあるが資金が無いという場合、手持ちの暗号資産を売却して資金を作ると税金がかかってしまいます。しかし、暗号資産担保ローンを利用して、手元の暗号資産を担保に資金を借り入れれば税金がかかりません。これが、暗号資産担保ローンを利用する大きなメリットです。
2026年2月23日インタビュー
(本インタビュー記事は、世界の金融機関・金融サービスの現状をお伝えする目的であり、勧誘を目的としていません。)
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