2015/09/13
コメ輸出の増加が続いています。2009年の1,312トンが2014年は4,516トン。しかも、2015年は過去最高だった2014年を6割上回るペースで推移する、とのこと。香港について言うと、2009年以降の統計では、輸出量が常に全輸出先の中で第1位を継続中です。
筆者の香港の家でも、精米したての日本米を家まで配達してもらっていますので、日本で生活していた時代以上に日本米を堪能しています。
さて、これだけ日本米の売れ行きが伸びている以上、当然、儲かっているんでしょうね、農林水産省の資料を見てみましょう。
2009年の日本米の輸出総額が1,312トンで5億4500万円、2014年が4,516トンで14億2800万円。これはあくまで、日本全体からの輸出の、世界全てへの輸出総計です。
輸出先を個々で見ると、輸出相手として最大の香港でさえ、5億円(2014年)に届きません。
にもかかわらず、各県の輸出促進キャンペーン団を香港でよく見かけます。一回の渡航費だけでも4人で100万円はかかるでしょう。本当にペイできているのか、不安になってきました。
こんな風に日本米輸出による収支を気にしていたら、仙台市に本社を置く河北新報社の記事を見てしまいました。
山形県は、県産米の輸出量が760トンを超えれば、収支が均衡するとの試算を明らかにした。140トン程度にとどまる輸出量を今後、拡大する際の目安とする。
試算は8月下旬、全農県本部、集荷業者、輸出業者などでつくる県産米輸出拡大チーム会議で公表した。玄米60キロ当たり1万1000円で取引され、輸出業務の専任者1人を配置した場合を想定。販売手数料を5%とすると、人件費や流通コストを含めた経費を賄うには1億3880万円の売上高が必要で、輸出量は760トン以上となる。2014年産米の輸出量は、シンガポール向けの主力品種「はえぬき」が106トン、中国向けのブランド品種「つや姫」が23トン、香港・マカオ向けの「ひとめぼれ」が6トンにとどまる。収支均衡には、現在の5倍以上に伸ばす必要がある。
今まで、完全に赤字だったんですね。。
この新聞記事のソースである、平成27年度 第1回山形県産米輸出拡大チーム会議の資料を探したのですが、ネット上では見つかりませんでした。そもそも「収支」ということですが、誰の収支なのでしょうか。山形県の輸出業者の収支?山形県の収支?(支出=山形県による輸出促進事業の支出、収入=輸出業による税収?)
日本経済新聞(2015年9月7日記事)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDJ03H2A_U5A900C1920M00/
農林水産省 米輸出関連ホームページ
http://www.maff.go.jp/j/seisan/boueki/kome_yusyutu/kanren.html
河北新報(2015年9月10日記事)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201509/20150910_52007.html