2016/02/22
香港でビザ申請を行う際、出入国管理局(Immigration Department)の提供しているフォームの空欄を記入して、記入事項に対応する証明書(卒業証明書など)を添付するというのがミニマムの方法です。
ただ、「提出しろと言われている書類以外は提出してはいけない!」と言われている訳ではありません。とすれば、役に立つ書類であれば、提出すべきでしょう。
そうして提出することの多い書類の筆頭が履歴書です。
履歴書は、英語で「Resume(レジュメ)」と言われることもありますし、「CV(curriculum vitae / カリキュラム・ヴィタエ)」と言われることもあります。
両者は意味が違うと言われることもあります。しかし、北米の大学院や米系企業から「Resume」を出してくださいと言われる場合と、英国(または旧英国植民地)の大学院や英系企業から「CV」を出してくださいと言われる場合は、まあ、ResumeもCVも同じと言って良いでしょう。1-2枚程度の履歴書を提出すれば良いのです。(注:「大学院」と言いましたが、学生として応募するための履歴書であり、教員として応募するための履歴書ではありません。)
むしろ、重要なのは、日本人の考える「履歴書」と「Resume、CV」の違いです。
私自身、はじめて欧米流の「Resume、CV」を書くことが必要になったとき、当時の同僚米国人に相談して初めて知りました。
米国人同僚から教えられたこと、その1:プロフェッショナルたる者、常に転職を意識し、「Resume、CV」は常にアップデートしている。⇒だから、「Resume、CV」の書き方をおしえて、と彼に尋ねたら、すぐに彼自身の最新版「Resume、CV」を見せてくれました。(ちなみに、彼はその約4年後に転職した。)
米国人同僚から教えられたこと、その2:嘘つきにならない範囲で、とにかくアピール力が凄い!
ここで、注目すべきは、「Resume、CV」に込めた渾身のアピール力です。
日本語でいう「履歴書」には、学歴・職歴を、「200X年3月、●●大学●学部卒業、200X年4月、●●株式会社●●部●●課、200X年4月●●株式会社●●部●●課」というように、アピールしようという気持ち無しに、列挙していくことが多いように思います。
しかし、この履歴書をそのまま英訳するだけでは、「Resume、CV」としては、明らかにアピール力不足です。もちろん、嘘を書いてはいけないのですが、欧米人の考える「Resume、CV」は、相当にアピール力が強いのです。
大学時代の経験であっても、いろいろ書いてきます。例えば、企業のグローバル戦略を主に学んだとか、コンサルティングファームでインターンを行い、XX分野のクライアント相手にXX戦略を立案したとか。
職歴についての記載は一層アピールしてきます。XXに関するXX米ドルのディールをまとめた、XXに関する売上をXX%伸ばした、とか。
もちろん、何から何まで詳しく書けということではありません。「Resume、CV」は、目的達成のための手段です。
就職のための「Resume、CV」であれば、応募するポストに必要な能力・意欲があることを証明するように「Resume、CV」を書いていくべきです。
例えば、グローバル企業のアジア太平洋地域の統括拠点における地域統括業務のポジションに応募する場合、これまでの職歴で、地域統括業務をやってきたことを中心に詳しく書いていくべきです。経理担当の実績を事細かに書いても意味ないですよね。
では、就労ビザ申請の場合、目的=「Resume、CV」で証明すべき事柄は何でしょうか?
香港のImmigration Departmentは、就業ビザの審査基準として「一般就業政策」(GEP:General Employment Policy)を定めています。
この中で、「Resume、CV」を通じて証明したいのは、2.「良好な教育のバックグラウンドを有すること、良好な技術資格、専門能力、書類で証明可能な関連の経験や実績」と、4.「申請者の学歴または職歴に相応しい、かつ香港人を以ては代えられない雇用」でしょう。これらを証明できれば良い訳です。
OWL Investmentsには、欧米系投資銀行での職務経験、欧米の大学院で学んだ経験のある者が複数おり、自分自身で「Resume、CV」を何度も書いていますし、他の人の書いた「Resume、CV」も大量に読んでいます。ですから、欧米流の「Resume、CV」の書き方(嘘にならない範囲でアピールする書き方)についての経験が豊富です。
香港のビザ申請を考えている方を、OWL Investmentsは全力で応援します。
問い合わせ用メールアドレス:info@owl-investments.com